彼と本当によい友だちになりたかったら、一度くらいケンカ中という通過儀礼も通っておいていいのではないかしら。今のまま、あなたがガマンをして友だち関係をつづけていては、彼への恋心はホントの意味で終わらないと思います。
　たとえば、これから１年、２年ものあいだ、ずーっと彼の恋愛関係の話を聞かされたり、彼女を目の当たりに見たりするハメに陥ったらどうします。「なんてひどい人なんだろう。１年もずるずるひきずられて、新しい恋をするチャンスも奪われた」と思ってしまうかもしれませんよ。
　それなら、今のうちに「あたしやっぱり、今はあなたの恋愛の話聞くのつらい。だけど、あなたとはこれからもずっと友だちでいたいから、すこしの間だけ離れてる」と自分の気持ちを正直にぶつけてみたほうがいいのではないでしょうか。それで、彼が「なんだ」とばかりにあなたから離れていってしまったら、ホントの友だちになるまでもない男ということになるし、「ごめん、やさしくしてたつもりがかえって君をキズつけていたんだね」と気づく男なら、時間を経て友だちになるのもいいかもしれません。わたしは若いころに恋に落ちそうになりかけながら、お互いの気の強さを思い込みの激しさでケンカ別れした男と、１０年経った今、仲良くなりましたが「時間っていうのはやさしいな」とつくづく思いました。人と人との関係って時間の経過で本当にやさしいものに変わったりするものです。
　ちょっとくらい気まずい期間があっても、友だちならいつかはわかりあえるはず。今は、自分自身のために、すこしだけ彼と離れておいたほうがいいのではないでしょうか。