今回登場する中村さん(31歳・仮名)は超イケメンのモテ男。
女性から言い寄られることもしばしばだし、その女性遍歴も華麗そのもの。
とにかくモテてモテてしょうがないのだそう。
しかし、これまで「本命」と呼ぶべき女性が存在したことがないという。
ルックスにモノを言わせて遊び人を気取っているわけでもないし、女嫌いというわけでもない。
しかし、女性とちゃんと付き合ったことがないと言うのだ。
「正直なことを言えば、女性を好きになるという気持ちがわからないんですよね」
まさか、女性に興味がないとか!? そのルックスでもったいない。
「いえいえ、そんなことはないですよ。合コンだって行きますし、デートだってしますしね」
ふ~ん、それでも女性とちゃんと付き合ったことはないんだ?
でも、女性とデートしたりすると、いい雰囲気になって交際に至ることもあるでしょ。
「そう、いい雰囲気にはなるんですけど、別に付き合いたいとかはないんですよね。
なんというか、僕の場合、恋愛感情が希薄とでも言うんですかねえ……」
あんまり恋愛に興味がないのかな?
「そういうことではないと思いますよ。
だって人並みにというか、人一倍、女性にモテたいと思いますもん」
じゃあ、なんでだろ。
付き合う気もないというのは、やっぱり遊びたいからなんじゃないの?
「僕も男だから、下心がまったくないとは言わないけど、
そういう『遊び目的』みたいなことじゃないんですよ。
たとえばデートとかしていて、女性の手を握ったりとかいい雰囲気に至るのは、
そうしたら女性が喜ぶんだろうな、という気持ちからなんですよね」
じゃあ、あくまでも女性を喜ばせるためにということ?
「まあ、そこまでハッキリとではないですけど、
その時に雰囲気とか流れでそうしたほうがいいんだろうなっていうことがあるじゃないですか。
僕だって男なんで、そういうのは決して嫌いじゃないわけだし」
でも、女性のほうはそういうことをされると、中村さんに本気になっちゃうこともあるんじゃない?
「そうなんです。ただ、僕には全然恋愛感情はないんですけどね。
もちろん、その女性のことを弄んでやろうなんて気もまったくないですよ。ただ……」
恋愛感情が希薄なわけだ。
中村さんの恋愛感情が薄いのは、単に今まで「これぞ」という女性に出会わなかったからなのか、
それともそもそも恋愛に対する反応が希薄なのか。
もし後者なら、なぜ恋愛に対する感情が希薄になってしまったのか。
次回は、その点について検証してみたい。
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