無料カウンセリング予約
この春、社会人になった村瀬さん(23歳・仮名)は、言っちゃ悪いが超ネガティブ。
まだ若いし、社会人経験も少ないから仕方のないことかもしれないけど、何か失敗したり嫌なことがあると、「どうせ僕なんて……」とすぐにイジけてしまう。そんな感じだから恋愛も上手くいかないし、おまけに失恋をいつまでも引きずってしまうから始末に負えない。
まあ、男ってのは、そうやって前の恋を引きずりがちなんだけど……。
目次
「3年前の失恋から、まだ立ち直れないんです。新しい恋愛をしたいと思っているし、気になる子もいるんですけど、なかなか次の1歩が踏み出せなくて……」
節操なく次から次へと恋愛に走るのもどうかと思うが、3年も前の恋愛を引っ張り続けるのも考えもの。まあ、それだけ記憶に残るような強烈な恋愛だったのだろうか。
で、どんな恋愛だったの?
「いえ、別に取り立てて言うようなものじゃないんですけど。というか、恋愛というより告白して振られただけなんですけどね。でも、そんな失恋の記憶が、『またダメなんじゃないか』って二の足を踏ませるんですよね」
えっ、恋愛じゃなくて失敗の記憶を引きずってるのね。恋愛なんて、そんなもん当たって砕けろじゃないですか、新たな恋に躊躇してる場合じゃないって。
「えー、でも……」
誰しも失恋したときには、この世の終わりかと思うぐらい落ち込むのは当たり前。それはしょうがない。でも、 スッパリ気持ちを切り替え、次の恋愛に向けて頑張ったほうがよっぽど好感度もアップするものじゃない?
「いや、どうせ僕なんてダメなんですよ。ルックスだって良くないし、いい会社だって勤めてないし、面白いことも言えないし……。どうせ、また振られるに決まってるんですよ」
「どうせ」。そんなことばっかり言ってるから、振られるのでは?そういう精神力の弱さは、肉体的な貧弱さ以上に女性からは敬遠されるというもの。カラ元気であっても、元気なところを見せているほうがまだマシ。逆に、そんなカラ元気のほうが母性本能をくすぐって、女性にモテるというもの。もしかして必要以上に落ち込んで見せて、女性の同情心を引こうとか考えてるんじゃないの?
「いえ、そんなことはないですよ。どうせ、僕なんてダメなんです。僕のことを好きになってくれる女性なんて、一生現れないかもしれないです」
それがワザとらしいんだって。そうやって、必要以上に落ち込むのって、全然イケてないよ。
ウソでもいいから、もっと自信を持とうよ。
過去の失恋をいつまでも引きずってしまう村瀬さん(23歳・仮名)は、恋愛に限らず全ての面においてイジイジウジウジした“だめんず”。会社でも、そのダメっぷりをいかんなく発揮しているよう。
「新入社員ですから、わからないことも失敗も多いじゃないですか。それでよく叱られたり怒鳴られたりするんですけど、そのたびに凄く落ち込んで、なかなか立ち直れないんですよねえ。何度辞めようかと思ったことか。いつも直属の上司や先輩に慰留されるんですけどね」
叱るたびに辞めたがるって、それは上司や先輩も大変だ。大体、そういう辞める、辞めると言う男に限って、まず辞めないんだけどね。そんな勇気もないし。
「そんなことないですよ!失敗するたびに『なんて自分はダメな人間なんだろう。このままじゃ、いつまで経っても一人前の社会人になれない……』って落ち込みますもん。それで周りの人たちに相談したりするんですけど、どういうわけか最近はみなさん素っ気ないんですよねえ(ため息)」
そりゃ、そうだ。入社当初だったらともかく、入社半年にもなろうかという時に、新人の泣き言なんて聞いている暇はないって。ビジネスマンは忙しいんだから。
「それはそうなんでしょうけど……。なもんで、先輩OLの方々にも相談したりして、初めは落ち込んでいたりすると、声をかけて励ましたりしてくれていたんですけど、やっぱり最近はあまり相手をしてくれないかというか……」
カワイイ新人が落ち込んでいたりしてれば、先輩OLも最初は気にかけてくれるけど、そんな毎回毎回ヘコんでいる姿を見せられれば当たり前だって。先輩OLの間では「女々しい男」だって思われてるかもしれないよ?
「そんな、僕は真剣に悩んでいるのに……。でも、みなさん、最初こそ親身になって接してくれるのに、いつの間にか相手にしてくれなくなるんですよね。しょせん、会社の人間関係ってそんなもんなんですかね。何だか寂しいです」
というよりも、それは村瀬さんの悩みが大して深刻なものじゃないからでしょう。 ただ「辞めたい、辞めたい」って言っているだけだもん。 「悩む暇があったら、もっと努力しろよ!」って、みんな言いたいはずだよ。 村瀬さんの場合、悩んでいるというよりも、自分が悩んでいることを周りにアピールして、それで他人の気を引きたいように感じるんだよね。自分はこんなにダメな人間なんだ、とアピールしておいて、相手からは「そんなことないよ」って言われたいだけだという……。そうじゃない?
「でも、落ち込んでいる時には、誰でも『そんなことないよ、大丈夫だよ』って励まされたいもんじゃないですか。それがそんなにいけないことですか?」
だから、それが度を過ぎるとただの甘えでしかないんだって。要は、自分にかまって欲しいというだけ。結局、恋愛でも同じスタンスなのだろう。“失恋に傷つく繊細なオレ”みたいなイメージを演出して、女性の気を引こうという……。きっと、村瀬さんのような人は自己愛が強すぎるのだろう。“自分大好き”もいいけど、恋愛というのは他人を愛すること。愛情の対象を自分以外にも向けられないようでは、この先恋愛もままならないだろう。
女性に比べて、実は男性の方がロマンチストであるとはよく言われます。
それだけに、男性って前の恋を引きずる傾向があるようだけど、
昔の恋のせいで今の恋愛がうまくいかなくなっちゃうのは考えもの。
中村さん(33歳・仮名)も元カノのことがどうしても忘れられず、
その後付き合った彼女との関係がギクシャクしてしまい破局というパターンを繰り返しているという。
「大学時代に付き合っていた彼女のことが未だに忘れられないんです」
大学時代というと今から10年以上前ってこと?
その彼女のことが今でも好きなんだ?
「好きなのかな? でも、忘れられないくらいだから、きっと好きなんでしょうね」
忘れられないのは、その元カノにだけ、
中村さんが付き合ってきた女性たちと違う何か際立ったものがあったということ?
「う~ん、改めて聞かれると何もないような気がするんですけど。
大学時代の4年間ずっと付き合っていて、いつも一緒にいたわけで、
交際期間は今までの恋愛でいちばん長いですね。
大学を卒業したら、結婚しようって誓い合っていましたし」
へえ~、それがなんで別れることになったの?
「僕は東京で就職したんですけど、
彼女は実家の事情で故郷の東北に帰らなきゃいけなくなったので別れようということになったんです」
でも、東北なんて、言うほど東京と離れていないし、遠距離恋愛という選択肢もあったわけじゃん。
そんなに好きだったなら、別れる必要はなかったんじゃないの?
「そうなんです。彼女にも『遠距離だって付き合えるから』って言われたんですけど、
お互い好きなのに離れているのに耐えられないって別れを切り出したのは僕なんです。
今となってはすごく後悔しているんですけどね」
まったく彼女の言う通りだと思うんだけど、後悔するぐらいだったら別れなきゃよかったのに。
遠距離恋愛がそんなにダメだったんだ?
「本当は遠距離恋愛でもよかったんですけどね。ただ、当時は若くて周りが見えないわけじゃないですか。
自分よりも実家の事情を取るのかと、意固地になって強引に別れちゃったんですね。そこも後悔というか……」
心ならずも別れちゃったことで、後悔も倍増というわけだ。
「そうなんです。彼女と別れずにそのまま付き合っていたら、
今頃は結婚して家庭を持って……みたいなことをよく考えるんですよ」
そういう思いは10年経った今でも収まらない?
「全然ですねえ。逆に年月が経てば経つほど、思いが強くなっているようです」
これは重症だね。
でも、昔の恋をいつまでも引きずっていたって何の意味もないし、何よりも今の彼女に失礼。
大学時代に付き合っていた元カノのことが忘れられず、恋愛がうまくいかないという中村さん(33歳・仮名)。
他の女性と付き合っていても、元カノを思い出してしまうそう。
今付き合っている彼女よりも、やっぱり元カノのことが好き。これじゃ、うまくいくわけないよね。
「確かに、うまくいくわけないんです」
たとえば、現在付き合っている彼女がいたとして、
その彼女の前で「元カノのことが好き」みたいな態度を露骨に出しちゃうわけ?
「もちろん、そんなことはないんですけど。女性と一緒にいても『心ここにあらず』みたいな感じらしいんです」
で、女性としては、「この人、私のことを好きじゃないんだ」と感じてしまうというわけだね。
「そのようです」
実際、その辺はどうなの?
やっぱり、元カノのことが今でも大好きで他の女性と付き合うなんて考えられない、って感じなの?
「元カノと別れて10年が経っているうえに、彼女は東北に住んでいるわけだから、
現実問題として付き合うわけにはいかないじゃないですか。僕と同い年で33歳。もう結婚だってしてるだろうし」
ということは、どんなに忘れられなくても大好きでも、
元カノとの関係を復活させたいとか、そういう気持ちはないんだ?
「当たり前じゃないですか。どう考えても無理だし、現実的じゃないですよね」
だったら、そんなに話は難しくないと思うんだけどなあ。
そういう元カノへの思いを胸に秘めつつ、別の女性と付き合えばいいだけなんじゃないの?
別にヨリを戻そうとしているわけじゃないから浮気じゃないし、
あくまでも「理想の女性」という考え方でいいんじゃないの?
理想の女性と実際に付き合う女性が違う、なんてことは普通なわけだから。
「いやー、そんな風に割り切れないですよ。
理想の女性が芸能人とかだったらともかく、実際に過去に付き合った女性なわけですから……」
まあ、変に生々しい部分はあるかもね。
でも、そこはあえて割り切らないと先に進めないんじゃない?
いつまでも10年前の自分でいるわけにはいかないし。
そこは踏ん切りをつけるために、何か方法を考えなきゃいけないね。
現在、付き合っている女性がいても10年前に別れた元カノのことが忘れられない中村さん(33歳・仮名)。
どんな女性と付き合っても元カノのことを忘れられず思い続けているらしいが、
現実問題としてヨリを戻せないことはわかっているんだとか。
それだけに、思いばかりが募ってしまうという側面があるようで、どうにかしなければならない……。
「ホント、どうにかしたいですよー」
そんなに忘れられないのなら、いっそのこと元カノとヨリを戻しちゃえばいいのに。
今までヨリを戻そうとか思わなかったの?
「う~ん、それは思わなくもなかったんですが、やっぱりそういうのは未練がましくて男らしくないかなと思って、
実際には行動には移せなかったですけどね」
今でも元カノのことが忘れられなくてウジウジしてるわけだから、十分未練がましいと思うんだけど。
「ええ、それはもうおっしゃる通りで」
しかも、実際の行動に移せなかったところも男らしくないような……。
「そのことについても言葉がないです……」
そんなに元カノのことが忘れられないのは、その元カノがその後付き合った女性と比べて全然上だから?
まあ、そういうのに上も下もないと思うんだけど、忘れられないほど超美人だったとか?
「よく考えると、元カノよりも明らかに美人だったり気も合ったりするような女性とも付き合ったんですけど、
やっぱり元カノのことが忘れられないんですよね」
それって元カノに今でも恋しているとかじゃなくて、
元カノと付き合っていた頃のことが美化されて単に忘れられないだけじゃないかな?
要は元カノとの思い出に恋しているだけという……。
「えっ、そうなんですかね?」
きっと、そうだよ。本当に好きだったのに、心ならずも別れてしまったわけでしょう。
しかも、本当は遠距離でも付き合えないことなかったのに、意地を張って別れちゃったという事情もある。
だから中村さんのなかで、元カノとの恋愛がちゃんと終わっていないんだと思うよ。
その「終わってない感」のために、元カノのことが忘れられないだけじゃないかな?
10年前の恋をキチンと終わらせるには、元カノに会いに行ってみるのも一つの手。
もし、それで仮に元カノとヨリが戻ったとしても、それはそれでアリなわけだし。
10年前の恋をキチンと終わらせるための具体的な行動が必要だね。