ロシアの文豪チェーホフが亡くなる年まで大切に使っていた秘密手帳の中の一文です。
この手帳には、日々の出来事への感想や、戯曲や小説の材料となるアイデア、隣人や親せきへのグチなど、さまざまな事柄がつづられており、いわゆる作家のネタ帳のようなものですね。
彼の死後、妻によって大切に保管されていた手帳は、日記や覚書などと共に『チェーホフの手帖』として一冊の本にまとめられています。
身長190センチを超える長身に、ちょっとアンニュイなタレ目の美形、さらに医者の頭脳と作家のユーモアを兼ね備えたチェーホフは、ロシア文学史上でも指折りのイケメンモテ作家としてひそかに有名なんですよ。
劇作家として成功し、文壇の寵児となってからは、道を歩くだけで花束が降ってきたり、女性たちに囲まれるなど、いわばアイドル的な人気があったと自ら書きのこしています。
青年時代からモテモテで女性に不自由しなかったチェーホフは、女性について非常にシビアな目を持っていました。特にこの秘密手帳では、女性についても恋愛についても、歯に衣着せぬストレートさで批評しています。
最近では『干物女』という言葉もあるように、男性の目を気にしない女性は、同性から見ても魅力的とはいいがたい存在ですよね。
男性と交際していなくてもオシャレできれいな人はいますが、恋する女性の艶めく美しさにはやはりかなわないもの。
実際に、恋をすると女性ホルモンが分泌され、髪がツヤツヤになったり肌がきれいになるとも言われています。
男性もまた女性の目を気にすることで、身だしなみに気を使ったり、スマートにふるまおうとします。一昔前は、女性に知的に見られたいがために、必死で哲学書や詩を読んだりする男性も結構いたんですよ。
チェーホフまでとはいかずとも、異性との交際によってさまざまな経験をすることで、人としての魅力が増すのは間違いありませんから、より豊かで素敵な人生を送るためにもいくつになっても恋する気持ちを忘れずにいたいですね!
今週の恋愛格言をのこしたのは、ロシアを代表する劇作家で短編小説家の文豪、アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフです。
ロシアの南西部、黒海にほど近いタガンログの貧しい家に生まれましたが、優秀だったチェーホフはモスクワ大学医学部に学び、医師となりました。
学業のかたわら短編ユーモア小説家として作家活動を開始。1887年に発表された長編戯曲『イワーノフ』で一気に文壇の寵児となると、『かもめ』、『三人姉妹』、『桜の園』といった代表作を次々に生み出しました。
作品に出てくるモテ男はチェーホフ自身の分身ともいわれ、実際に本人も信じられないくらいモテたとか。
人生を通してずっとモテ期だったようで、1904年にはモスクワ芸術座で『三人姉妹』が舞台化され、次女マーシャ役を演じた女優オリガと結婚しています。
うらやましい人生ですね。