世間一般にすっかり定着した「アラサー」という言葉。言うまでもなく、30歳前後の人を意味します。アラサーという言葉は、もともとファッション業界がターゲットとなる30歳前後の女性を指す言葉として使い始めました。
今回は、アラサーという概念にこだわり、アラサーの意味や定義、アラハタとの違いのほか、アラサーの生き方や結婚についてご紹介します。
アラサーという言葉は「around 30」の略で、まさに30歳前後という意味です。日本人が作り出した和製英語で、同様にアラフォー(around 40)は、40歳前後の35歳から44歳を指します。アラフィフ(around 50)は45歳から55歳を指し、アラカン(around 還暦)は55歳から65歳を表しています。
アラサーは30歳前後の人を指していますが、具体的な年齢幅は決められていません。四捨五入して30歳になる範囲を指す場合や、30歳の前後3歳という場合もあります。一般的には、27歳から33歳くらいの人を指すと考えて良いでしょう。
アラサーという言葉は、主婦の友社が創刊している女性雑誌『GISELe』が、女性の具体的な年齢を出さずに世代を伝える表現として使い始めたのが最初といわれています。実年齢を明確にすることに抵抗のある女性にとって、使いやすい言葉です。当初は30歳前後の女性のみを指す言葉でしたが、その後、年代を表す表現として男性にも使われるようになり、世間に広まりました。
アラサー、アラフォー、アラフィフ、アラカンのほかに、「アラハタ」という世代があります。アラハタは「around 20」の略で15歳から25歳の人を指します。年齢を隠すような世代ではありませんが、アラサーから派生して作られた言葉です。近い世代のようにも思えますが、アラサーとアラハタではさまざまな点で大きな違いがあります。
アラハタである20代前半と比べて、アラサーは体力の低下を時折感じることがあります。例えば、アラハタ時代には毎週のように飲み会でオールをしていたのが、アラサーになったら朝まで飲むのがつらくなった、アラハタ時代には休日は必ず予定を入れていたけれど、アラサーになったら土日のどちらかは家にいるようになったなど、「もう若くはないんだ」と感じるようになります。
職場では部下や後輩が増え、ある程度、責任ある立場に就くことが多くなります。社会人としての経験や仕事での実績を積んだ結果、さらに高度な仕事を任されるようになり、20代前半と同じミスは許されなくなります。そのため、同じ仕事でもアラハタ時代とは大きく違う、高い成果と意識が求められます。
アラサーになると同世代の友人や知人に既婚者が増え、子供を持つ人も増えてきます。親や親戚から結婚時期について聞かれるようになり、パートナーの口から「結婚」の文字が出てくることもあるでしょう。自由に恋愛を楽しんでいたアラハタの頃と比べて、将来のことを考えなければならない世代が、アラサーといえます。
アラサーは変化の大きな時期ですが、アラサーにも、アラフォーにもそれぞれに違った魅力があります。異性が魅力的だと感じるアラサー像とはどのような人なのでしょうか。
<仕事ができる>
女性にとって、バリバリと仕事をこなしている男性はとても素敵に見えます。経験を積んで仕事ができるようになり、仕事の面白さを感じ始める時期でもあります。また、自分の仕事だけでなく部下の指導ができ、後輩に慕われていて、上司からの信頼も厚いとなれば、同性からも一目置かれる存在となるでしょう。
<余裕がある>
若い頃のやんちゃな行動がなくなり、落ち着いた大人の言動ができるアラサー男子は、同世代の女性はもちろん、若い世代の女性からも人気です。
また、落ち着いている人は、何が起こっても余裕があるように見えます。大人の男性は、周りと無駄に比較して焦ったり、意味のない勝ち負けにこだわったりすることがありません。余裕があるということは、それだけ自分に自信があるという証拠でもあります。余裕と自信のあるアラサー男子は、女性にとって頼りになる大人の男性として魅力的に映るでしょう。
<落ち着いている>
男性にも女性にもいえることですが、アラサーともなれば、ある程度は落ち着いていることが大切です。特に女性の場合は「キャピキャピしなくなる」「服装やメイクの派手さがなくなる」といった点で若い頃とは印象が変わります。男性に対して明るく振る舞ったり、服装やメイクに気合を入れたりすることは、女性としての魅力を高めますが、その場合もアラサーらしい年齢相応にできているかがポイントです。
<気遣いができる>
周囲に対して気遣いができる女性は、異性からはもちろん同性からも好印象です。気が利く、周囲の誰かが困っているのにすぐ気がつくといった気配りは、アラハタとは違って人生経験を積んでいるからこそできるという点も大きくあります。
また、アラサー女性も男性同様に職場で部下や後輩ができる時期です。相談されることが多い女性は、聞き上手で後輩たちから頼りがいがあると慕われている証拠です。若い女性から気軽に頼られるのも、経験を積んだアラサー女子ならではのポイントでしょう。異性にとっても、相談相手になってくれるような頼りがいのある女性はとても魅力的です。
アラサーになると結婚式に出席する機会も増え、結婚願望がなかった人でも、次第に結婚や将来の生活を意識するようになります。
アラサーは27歳から33歳くらいを指しますが、これは女性が結婚を意識しだす時期とほぼ同じです。そのため、独身のアラサー女性が自分で自分を「アラサー」というときは大抵、自虐的な意味合いで使っています。
アラサー世代は婚活を始める人が多い時期でもあります。友人からの紹介だけでなく、自分から積極的に行動したり、ネット婚活や婚活パーティーへ参加したりと、本格的に婚活を進め始める人もいます。
結婚を意識して焦り始める年代は、ほとんどの人が同じです。だから、ポイントは早めの行動で、同世代のライバルが動き出す前に行動することが必要です。
結婚意識が強いときに行動して、そのままゴールインできればベストです。せっかく結婚を意識し始めても、婚活が長期にわたるとモチベーションの低下につながることがあります。結婚を意識したら、躊躇せずに積極的に行動に移しましょう。
アラサー世代は、あらゆる変化を迎える時期です。職場での責任も大きくなり、仕事が楽しくなってくる時期でもあり、周囲に既婚者が増えてくる時期でもあります。夢中になれる仕事があるということは素晴らしいことではありますが、プライベートが充実してこそ良い仕事ができるもの。自分を理解してくれるパートナーがいれば、楽しいことはより楽しく、つらいときは支え合って、仕事もプライベートも乗り越えられるでしょう。
アラサーは男性も女性も、魅力的な世代です。また、男性も女性も結婚を意識し始める年代でもあります。そんなベストな時期に、行動に移さないのはもったいない。支え合っていけるパートナーを見つけられるかどうかで、長い人生の過ごし方が大きく変わります。アラサーとしての魅力を十分に活かして、素敵なパートナーを見つけましょう。