いつもデートにしくじってしまい、最終的に女性に嫌われてしまうという梅田さん(28歳・仮名)。
大好きな女性を退屈させまいと、あれこれデートプランを綿密に立てるそうなのだが、
なぜか裏目に出てしまい、女性にわかってもらえないのだという。
「あれこれ戦略を立てれば立てるほど、深みにハマってしまうというか……」
梅田さんがデートのためにいろんなことを考えているのはわかったけど、ちなみにデートではどんなところへ行くの?
「この前は横浜の中華街へ行ったんですけど、有名店とかじゃ、ありきたりだし、僕のセンスの良さもアピールできないので、ガイドブックには絶対載らないようなお店に案内したんですけどね」
それって、どんなお店なの?
「広東風家庭料理のお店なんですけど、中華街の他のお店じゃ絶対食べられないようなメニューばかりなんですよ。店舗の造りも変わっていて、ボロボロのガレージを改造してて味があるんですよ。トイレとかなくて、近所の駐車場に設置してあるトイレを借りなきゃいけないんですよね。なんか、こういうお店を知ってると、いかにも“通”っていう感じがしませんか? そこら辺を狙ったつもりだったんですけどねえ」
いやー、そりゃマニアックすぎるでしょう。 ボロボロのお店なんて女性は喜ばないし、ましてやトイレがないなんて、女性にとっては迷惑以外の何物でもないでしょー。
「えーっ、でも超美味いし、他の男じゃこんな店、連れてきてもらえないですよ。僕ならではのチョイスみたいなところをわかって欲しかったんですけど」
そりゃ、そうなんだろうけどハードル高すぎるでしょ。その様子だと、他にも変な店に連れてったりしてんだろうね。
「そんなことないですよ。ただイタリアンやフレンチじゃ、ありきたりなんで、ナイジェリア料理とかパラグアイ料理とか、ちょっと他では味わえないようなお店には行きますけどね」
ていうか、もっと普通のお店に行けばいいんじゃないの?
いいじゃん、ありきたりで。
大体、デートなんて、どこに行くかが目的じゃなくて、2人で一緒にいたいがためのものなんだから、場所なんて定番的なところでいいんだって。
最初から、そんなに奇をてらうのは逆効果だよ~。
「そういうもんですかね。でも、2人で一緒にいるだけでも楽しいなら、それが楽しい場所だったら、もっと楽しいじゃないですか」
自分がそう思っていても、結果的に女性は楽しんでないわけでしょ?
「それはそうなんですけど……」
だから、楽しいと思っているのは梅田さんだけで、女性は全然楽しくないわけだよ。
むしろ、怒ってしまうんでしょう?
「なぜなんですかね?」
答えは簡単なことだよ。それは、梅田さんが楽しむこととか、自己アピールのことばかり考えていて、女性のことを何ひとつ考えてないからだよ。
そもそもデートというのは、2人で楽しめなきゃ意味がない。だからトイレのないお店に女性を連れていくなんて論外だし、
デートの場所がどうこうじゃなくて、そういうお店を選んじゃう梅田さんの思いやりのなさや独りよがりなところに、この女性は怒っているわけ。
梅田さんは自分のセンスの良さをアピールしているつもりなのかもしれないけど、女性には梅田さんの身勝手さばかりが印象づけられているんだと思うよ。
だから、デートが上手くいかないんだと思う。そこら辺に気づかないと、何度デートをしても同じ過ちを繰り返しちゃうよ。