知りたいようで知りたくないのが彼女の男性遍歴。確かに、大好きな彼女がどんな男性と過去に付き合ってきたか興味があるところだけど、 逆に知ってしまったが故に彼女を見る目や2人の関係が変わったりしないものなのか。 それに、どうにもならないことで嫉妬するのも嫌だし……。 だけど、飯田さん(31歳・仮名)は、それでもやっぱり彼女の全てを知りたいという。
「彼女が、過去にどんな男とどんな風に付き合ってきたのかって興味ありません?男だったら、誰でも気になると思うんだけど」
それは気にはなるよ。でも、気になるからといって何でも聞き出そうとするのはどうなんだろう? 知りたくない過去っていうのもあるし……。
「知りたくない過去だからといって、現実から目を背けるのは間違いだと思いますよ。彼女を愛しているんだったら、どんな事実でも受け入れるべきなんじゃないかと……。都合のいい部分だけ見て、女性と付き合うのはおかしいですよ」
そりゃ、そうなんだけど……。たとえば、飯田さんは彼女の元カレのことを聞かされて、 嫉妬したり彼女を見る目が変わったりした、なんてことはないの?
「まあ、僕も人間なんで嫉妬しちゃうような時もあるけど、そこはグッと堪えて何も感じてない振りをしますよ。 聞くだけ聞いといて嫉妬したりするのは、ルール違反ですからね。そこは大人の男として毅然と振る舞っていますよ」
嫉妬することが我慢できるんなら、その「知りたがり癖」を我慢した方が2人の関係がより円満に運ぶと思うんだけど。
「そこは我慢できないんですよねえ(ため息)。気になっちゃうといろんな想像しちゃって、いてもたってもいられなくなるんですよね。どうにもならないことなんだから、自分で気にしてもしょうがないとは思うんですけどね」
まあ良い方に解釈すれば、それだけ彼女のことを愛してるんだろうね。でも、彼女にしてみれば過去を詮索されて責められているようで、気分良くないかもしれないよ。
「でも、2人の間に隠し事があるというのは、やっぱり良くないと思うんです。ましてや男性関係だったら、なおさらかと」
「男性関係」って、そんな……。昔のことでしょう。そんな終わったことを気にしてるような男性は嫌われるよ。今は飯田さんと付き合ってるわけなんだから、過去なんて振り返らずに今現在、そしてこれからのことだけを考えてればいいんじゃないかな?
「でも、過去があるから今があるわけで、彼女の僕への接し方みたいなものだって、過去に付き合ってきた男性の影響があるわけじゃないですか。そこはやっぱり気になりますよね。なんか過去の男たちは知っているのに、僕が知らない彼女の側面があったりしたら、すごく嫌だしショックですよ」
う~ん、気持ちはわからないわけじゃないけど、どうにもならないことを気にしすぎるのは不毛だからね……。 それに、彼女の過去を知っても嫉妬しないとか格好いいこと言ってたけど、結局、彼女の過去が気になって知りたがるというのは、彼女の過去を飯田さん自身が受け入れられないからじゃないかな。
「う~ん、そうなのかなー。僕は彼女の全てを知って、それを受け入れたいだけなんですよ」
でも逆に、それって彼女の全てを受け入れられないということだし、彼女からすれば信頼されてないと感じたり、自分は飯田さんに愛されていないって思ってしまうんじゃないかな。全てを受け入れられるというのなら、彼女の秘密ごと受け入れればいいと思う。飯田さんの恋愛がうまくいかないのは、そういう知りたがり癖によって2人の信頼関係が揺らいでしまうから。 人間、誰しも秘密にしておきたいことはあるわけだから、 そっとしておくのが大人というもの。