女性にすぐに捨てられてしまうのが悩みだという杉浦さん(28歳・仮名)。「こんなに彼女のことを愛しているのに」と言うが、よくよく話を聞いてみると、彼女に相当依存していることが判明。
「えーっ、どうしてですか?依存とか言いますけど、それって彼女のことをすごく愛しているっていうことじゃないですか。好きだからいつでも一緒にいたいというのは、全然変じゃないと思いますけど」
それはそうなんだけど、程度っていうものがあるのでは?たとえば毎日、彼女に電話しているって言っていたけど、それって真夜中とか彼女の都合も考えずに電話したりしてるんじゃないの?
「まあ、真夜中とかすごく朝早い時間とかっていうのもありますね。でも、それはその時間しか、電話をするタイミングがなかったからですよ」
それって杉浦さんの都合であって、彼女の都合なんて考えてないよね。愛してるとか言うけど、単に自分を彼女に押し付けてるだけなんじゃない?それじゃ、彼女は迷惑に感じちゃうかも…。
「そんな……。僕としては、毎日電話をしているということに、愛を感じて欲しいんですけどねえ。真夜中でも早朝でも昼夜を問わず、何とか時間を作って毎日電話をしているという……」
だから、それが自分を押し付けてることなんだって。いつでも一緒にいたい、という気持ちはわからないでもないけど、それを本当に実行しちゃうと彼女にとって外の世界は杉浦さんだけ、みたいなことになっちゃうでしょう?
「それのどこがダメなんですか?僕は彼女のことしか見えませんよ。だって、愛してるんだから当たり前じゃないですか。浮気だって、今まで一度もしたことがないし……、それは彼女だって望んでることだと思うんですけど」
まあ、浮気をしないことは結構だけど、彼女だって友達付き合いとか趣味とか仕事とか、杉浦さん以外の外の世界に接したいはず。そんなに束縛されたら、いくら好きな彼氏とはいえウンザリしちゃうって。
「それを束縛と感じるなら、僕に愛情がないということなんじゃないですか?」
いやいや、そんなことないって。どんなに好きな彼氏でも限度っていうものがあるんだって。
もっと余裕を持って、彼女に接してあげたらどう?彼女がいつも自分のほうを向いていないと気がすまない、というのはちょっと大人気ないし…。
「うーん、別に僕は意識して彼女を自分のほうへ向けさせようとしてしているわけじゃないですよ。愛していれば当然だと思うし、それは愛の大きさにも比例すると思うんだけどなあ」
きっと、杉浦さんの彼女への愛は重すぎるんだろうね。その愛の重さに耐えかねて、彼女がすぐに逃げてしまうという図式なんだろう。でも、その愛の重さは彼女への愛ではなくて、結局は自己愛の表れ。本当は彼女じゃなくて、自分のことが大好き。そこに早く気づいて、本当の意味で彼女のことを気遣うようになれば、彼女のペースに合わせた恋愛関係が築けるんじゃないかな。