東大卒エリートのAさんの好みの女性のタイプは、ずばりギャルである。
地味な外見、40歳代半ばという年齢、東大卒で一流企業勤務という経歴と、
どれを取ってもギャルとはそぐわない、というか、
ギャルのようなタイプの女性とは無縁の人生を送ってきたと言っていい。
そんな彼は、これまでにどのような恋愛経験を経てきたのだろうか。
「正直言って、中高校生時代は恋愛とはまったく無縁でしたね。
受験勉強漬けの学生生活でしたから
女のコにうつつを抜かしている暇なんてなかったですよ」
理想を高く持ち、たゆまざる努力を続けるのが信条のAさんを表すエピソードではあるが、
中高生時代といえば多感な時期、女性に興味を持ったりすることはなかったのか。
「もちろん、私も男ですから当然ありました。
というよりも、本来は女性への関心は人並み以上に高かったと思いますよ(苦笑)。
同級生のちょっと遊んでいるヤンキーっぽい美形の女のコとかいいな、
とか思ったりしましたね」
少年時代から派手な女のコが好きだったわけだ。
「正直、勉強をしないで遊んでばかりいた彼女や男友だちのことは、
一線を引きつつも羨ましいと思う部分がありました。
ガリ勉の優等生だった自分とは違うジャンルに属している女性だからこそ、
なおさら惹かれたということもあるかもしれません。
でも、『東大に合格したら見てろよ』という気持ちで勉強に励みましたね。
東大に合格して成功すれば、
彼女のような女性も自分のほうへ振り向いてくれるに違いないと」
どうやら、Aさんの派手な女性好きは、
恋愛できなかった中高生時代のトラウマによるところが大きいようだ。
そして、東大合格=派手な美人をゲットできる、
という図式が心の中に自然と刷り込まれていったのかもしれない。
「確かに言われてみると、そうかもしれません。
受験勉強の後半はかなりつらかったんですが、合格すれば女性にモテる、
と無理やり自分に言い聞かせながら乗り切りましたからね(笑)。
そこまで頑張って東大に合格したんだから理想の女性と付き合えるはず、
と考えちゃったんでしょうね。
そして、私にとってその象徴が“派手な今風の女性”ということなんでしょうか」
Aさんが実際に女性と付き合うようになったのは、東大に入学してから。
時はバブル真っ盛りの時代。
そんなバブルに浮かれた大学時代、彼はどのような恋愛を経験したのだろうか?