いつも言うことですが、会話というのはキャッチボールです。　つまり相手に話させること、そして相手が話したことにちゃんとレスポンスをすることが大事です。それがきちっとできないと会話は絶対盛り上がりません。会話はテレビやラジオ中継ではないのですから、何も知識をお披露目したり、中身の濃い話をする必要はないのです。
とはいっても、あなたが本を読み漁ることはとてもいいことで、その努力は認めます。しかし、本を読んだからといって会話が楽しくなるかというと、そんなことはありません。中身をため込んでそのネタを生かすためには、上手にキャッチボールをやる練習が必要です。

上手にキャッチボールをするためには、まず相手の話をよく聞き、ちゃんとレスポンスをすること。それから、話を発展させるようにします。
あなたの場合一番の問題は、多分相手の話を聞いていないことです。話を聞いていないから、相手の投げたボールの自分への働きかけが見えてこない。
それはあなたが自分の内側にこもっていて相手への感受性を開いていないからで、言ってみればコミュニケーションの不感症みたいなものです。せっかく相手が働きかけても何の反応もしない。だから相手はつまらなくなって、もういいやと思ってしまうのです。

キャッチボールをやるというと、何か大げさに反応しなければいけないんじゃないかと誤解するのですが、そうではなく、大事なのはタイミングです。
相手が働きかけたときにジャストタイミングで反応できるかどうか、例えば朝の挨拶で言えば「おはようございます」と相手から声をかけられたとき、すぐに「おはようございます」と笑顔で返せるかどうかです。
これは当り前のことですが、タイミングが悪くてうまく反応できないなら問題です。
実は、タイミングが合うかどうかは、大きな声で挨拶できるかどうか以上に大事なことなのです。
タイミングを合わせるには、相手に関心をもつことです。
相手に関心があると、相手に対して受容器を全部広げた状態になっていますから、自然にレスポンスできます。
ところが「次に何を話そうかな？」と自分のことばかり考え、自分の世界に入ってしまっているとうまくレスポンスができません。
相手に関心を持つためには、とにかく相手の話をちゃんと聞くことです。
実はこれは何も特定のデートの相手だけに限られたことではありません。
ですから、日頃から自分が話すより相手の話をよく聞くよう心がけましょう。
人は自分の話を聞いてくれたり、関心をもってくれたりする相手に好感を抱くものです。
上手な聞き役になれれば、相手もきっとまた会いたいなと思ってくれるはずですよ。