いい子過ぎるからダメと言われることが何度もある、ということですから、 どうやら、「いい子」の中身に問題がありそうですね。あなたは、自分ではいい子を していると思っていても、相手に重荷に感じさせることがあるのかもしれませんね。
　見返りを期待している場合がそうです。
たとえば、お弁当作ってあげるから、 その代わり、ドライブに連れって、とか、仕事を手伝ってあげるから、私のことを愛してね、 という具合に、自分が何かしたことに対して、見返りを期待している場合です。
そんな見返りは期待していないと、あなたは反論するかもしれませんが、 そんなつもりはなくても、心の奥で期待していると、それが無言の圧力として彼に心の届きます。
そういう思いはけっこう相手に伝わるものなのです。
彼は、あなたに親切にされるたびに、 これとひき替えに何を要求されるのだろうと不安になるのです。
お返ししなさいと命令されているような気分になるのです。
愛が重たい、というのがこれです。「あなたの気持ちに応えてあげられないから」 という理由で彼が去っていくのは、あなたの愛が重すぎる、ということではないでしょうか。
おそらくあなたは彼に親切にした見返りに愛してほしい、理解してほしい、話を聞いてほしい、 励ましてほしい、というような要求を、無意識ですが、突きつけているのだと思います。
だから、あなたはいい子のつもりでも、彼には負担に感じるのだと思います。
彼があなたを愛するからどうかは、彼が決めることです。
それなのに、無言の圧力をかけたら、それは「私を愛しなさい」という命令になるのです。
つまり、私はこれだけのことをあなたにしているんだから、あなたも私を愛する、というお返しをしなさいよ、という命令です。
彼からすれば、あなたに何かしらもらうたびにこんな命令をされたのではうんざりしてしまいます。
人間関係はギブアンドテイクではありません。
ギブアンドテイクであれば、もし、あなたからのギブがなくなったら、彼からの愛もなくなる、ということです。
これってヘンでしょう。
愛は与え尽くし、つまりギブアンドギブ（または　ｇｉｖｅ　ａｗａｙ）が原則なのです。
なお、ギブアンドテイクの考えは、あなたの性格ではなく、考え方ですから、この方法では恋愛できないのだ、ということを理解すれば、直すことができます。
あなたが彼に親切にしたとき、親切にしたということそれ自体に悦びを感じるのがホンモノの愛です。
彼に尽くしている自分がうれしい、という感覚です。
これが恋愛や結婚を成功させる要因です。ギブアンドテイクを考えているうちは、二人の関係は発展することはありません。
すぐに色あせてしまいます。