最初の文面が「助けてください」というのに、まず驚きました。
さぞ、つらく、苦しいいのでしょう、お察しします。
きっとまじめで繊細な方なのだと思います。
ですから、ご自分を責めてしまい、どんどん自分の中に入りこんでしまうのでしょう。
で、あなたの一番の悩み「若い頃から本気で好きだと思ったことがない」という件ですが、これはそれほど特殊なケースではなく、最近こういう方が増えているようです。
「低温恋愛」とひところ話題になりましたが、デートしてもワクワクしないし、相手に嫉妬も感じない。
男女の関係があっても、友達か恋愛関係か分からないというような関係です。
まあ、これは極端な例だとしても“ロミオとジュリエット”の時代とは違って、今は恋愛以外にも楽しいことがいっぱいあるし、異性関係も自由ですから、逆に燃え上がれないのは仕方ないことなのかもしれません。ですから、相手に夢中になれないからといって、そんなに自分を責めないことです。
ただし、私が気になるのは、一つはあなたはご自分のことばかりに関心があって、相手のことをほとんど見ていないのではないかという思われる点です。
恋愛も特別なものではなく、人間関係の一つです。人間関係ですから、相手とキャッチボールしながら、関係を育んでいくものです。
つまり、自分だけのひとりよがりでは成り立たないのです。
それなのにあなたが気にしているのは、相手の気持ちではなく自分の気持ちばかりです。
それから、あなたのご相談には「好き」という言葉はたくさん出てくるのですが、「愛」という言葉は一つも出てきません。おっしゃるように、恋愛に情熱は必要ですけれども、相手を思いやる気持ちがなければ関係が長続きしないのはあたりまえです。
もう一つは、いつもあなたの気持ちが冷めてしまい、自分から関係を断ち切ってしまっている点です。
多分、あなたは深い人間関係をつくることを恐れていらっしゃるのだと思います。この悪循環を断ち切らないと、次のステップには進めないでしょうね。
それには、ご自分の長所、短所を含めてご自分を認めてやることです。ご自分を好きになり、大切にすることです。そして、相手を思いやり、愛し、信頼することです。
そんなこと言われても、これは難しいことかもしれません。
そこで、例えばお花など植物を育てたり、犬や猫など動物をかわいがってみることをおすすめします。
そういう小さな生き物をかわいく思う心を大切にしてください。
逆に大きな宇宙を感じるのもいいかもしれません。
例えば、星空を眺めれば、自分の存在がいかにちっぽけな存在だということに気付かされます。
ご自分の悩みのちっぽけさにも気付くでしょう。
そして、そのゴミのような小さな存在が、たまたま誰かと出会うのですから、これはもうすごいことだと感動するかもしれません。
冷静な論理で自分や相手を分析するのは悪いことではありませんが、ときにはこんなふうに自然の中に身を置いて、あなたの体の中から湧き出てくるような自然で素直な感情を大事にしてほしいと思います。
それでも、どうしても苦しいようでしたら、本格的なカウンセリングを受けてみられるのも良いかもしれません。