何十年と夫婦をしている多くのカップルや、
うまくいっている夫婦をみていて、気づくことがあります。
それは、「お２人の性格が、正反対だ」ということです。
でも、どうして何十年と続き、今もなお仲良くしていられるのでしょう。

それを考えると、いつもここに行き着いてしまいます。
それは、
「相手の性格や考え方をそれぞれが理解し、良さも悪さも受け入れて、
その上で、お互いの素晴らしさを、心から認めている」ということです。

相談の内容を読んでみて、
「穏やかな彼といるとリラックスできるのに、ある程度お付き合いしていくと、
彼のマイペースなところにイライラしてしまい、別れを切り出してしまう」
というところに、あなたの気づくべきポイントがあるように思いました。

恋愛に限らず、すべての人間関係にいえることですが、
相手の性格や考え方を理解し、尊重できない人は、
自分の思う通りに動いてくれない人を、
「ダメな人間で、間違っている人」と思ってしまいます。
そして、相手に怒りや失望を感じるようになり、うまくいかなくなっていきます。

相手の性格、考え方。
それを理解し、マイナスな面よりもプラスの面を認めることができたら、
もっと良い人間関係がもたらされていくと思いませんか？

何十年も仲良く夫婦をしている方と話をしてみると、
「夫はお酒を飲むとだらしなくなるんだけど、
常に誰に対してもやさしくて、誠実なので、すごいなと思うのよ」
という、相手を深く理解している言葉を聞くことができます。

あなたにも、長所だけでなく欠点もあるでしょう？
その欠点を知って、あなたを好きだと言ってくれた相手がいるわけです。
相手は、あなたのマイナスの面も理解し、それでも素敵な所がもっとたくさんあるから
お付き合いしたいと思っているのではないですか？

また、あなただけが、相手に腹を立てて、
苦しい思いをしていると思っているかもしれませんが、
もしかしたら、相手もまた、あなたのことで嫌な思いをしていて、
それでもあなたを大事にしたいと、思ってくれていたのかもしれません。

「自分がつらい」「自分がイライラする」という感情のままで、
相手を叩いて、切り捨てるという人間関係は、
そろそろ卒業のときを迎えているのかもしれません。

相手に対して、自分の怒りや不満が出てきたら、
「今私は、自分勝手な、狭い視野で相手を見ているんだ」と気づきましょう。
そして、彼の良い面をみて、その彼の判断や考え方を信頼していくことです。

また、
「自分には、自分の良さがあるし、マイナスの面もある。
でも、それが私。
マイナスの面があっても、こうしてより良く生きたいと頑張っている。
こんな私って、すてきだよね」
と、自分の弱さを受け入れて、認めてあげてください。

弱さを責めたり、嫌だと思うのではなく、
「それが今の私だ」と、やさしく許してあげるのです。
自分の弱さに寛容になれた分、相手の弱さにも寛容になれると思います。

常に相手の欠点ではなく、相手の良さ、魅力を見つけようとする女性は、
やさしさのある、女性らしいやわらかな心が、あふれてきます。
ささやかな心がけの積み重ねで、そんな女性になれたら、すてきですよね。
ここに気づいて努力する人だけが、そんな女性に成長できるのです。

せっかちなあなたと、穏やかで悠然とした彼。
見事なバランスで、ぴったりなカップルだなと思いました。
今は、どういうタイプの男性があなたに合うのかを考えるよりも、
やはり、自分を変えられるように、努力していくことが大切だと思います。